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■塗装工事が始まりました|御代田の家

2026.06.17

御代田の家では、先日決定した塗装サンプルをもとに、いよいよ塗装工事が始まりました。


塗装工事は、いきなり色を塗り始めるわけではありません。
まずは石膏ボードの継ぎ目やビス穴を埋めるためのパテ処理を行い、その後、さらに仕上がり精度を高めるために二度目のパテ処理を行います。
壁面を平滑に整えてから、ようやく塗装工程に入ります。
今回の写真は、パテ処理が完了した壁面にサンプル塗装を行い、実際の仕上がりを確認している様子です。

御代田の家の内壁には、アクリルエマルジョンペイント(AEP)を採用しています。
AEPは一般的な内装塗装として広く使われている塗料ですが、そのまま施工すると非常に平滑な仕上がりになります。
もちろん、それもひとつの美しさではありますが、今回私たちが目指している空間には少し整い過ぎているように感じました。
そこで今回は、砂を塗料に混ぜて施工することにしています。

わずかな砂粒を加えることで、光の反射が柔らかくなり、壁に自然な表情が生まれます。
さらにローラー塗装だけで仕上げるのではなく、刷毛を使ってあえてムラを残しながら施工することで、より素材感を感じられる仕上がりを目指しています。
完成すると気付かれないかもしれませんが、こうしたわずかな凹凸や陰影が空間の印象を大きく左右します。


また今回は木部の色についても検討を行いました。
既存部分と新しく施工した部分が混在するリノベーションでは、新旧の材料をどのようにつなぐかが重要になります。


塗装業者さんには複数のサンプルを作成していただき、その中から既存の木部と新しい木部が自然になじむ色味を選定しました。
あえて少しぼかしたような柔らかい色合いを採用することで、新しい部分だけが浮いて見えないようにしています。

建築では、図面では表現できない細かな質感や色味の調整が数多くあります。
今回の塗装工事も、そのひとつです。


これから本格的に塗装工事が進み、空間全体の雰囲気が少しずつ見えてきます。
完成に向けて、引き続き丁寧に進めていきたいと思います。