■用途地域境での日影規制について
2026.06.22
建物の計画を進める際、「北側が第一種低層住居専用地域だから、高い建物は建てられない」と考えられることがあります。
確かに、第一種低層住居専用地域に日影が落ちる場合は日影規制の検討が必要になります。
しかし、実際には「影が落ちるかどうか」だけで判断されるわけではありません。
例えば、敷地が第一種中高層住居専用地域にあり、その北側が第一種低層住居専用地域となっているケースを考えてみます。

この場合、第一種中高層住居専用地域の日影規制は、原則として高さ10mを超える建築物が対象となります。
そのため、北側の第一種低層住居専用地域に影が落ちる計画であったとしても、建物高さを10m以下に抑えれば、そもそも日影規制の対象外となります。
例えば3階建ての共同住宅や賃貸マンションを検討する際でも、階高や構造計画を工夫しながら高さ10m以下にまとめることで、日影規制をクリアできるケースがあります。
もちろん、斜線制限や高度地区、自治体独自の条例など、他にも確認すべき規制はあります。
しかし、用途地域の境界にある敷地では、日影規制の適用条件を正しく理解することで、想定以上のボリュームを確保できることも少なくありません。
土地の可能性は、単純に用途地域だけで決まるものではありません。
私たちは土地購入前の段階から法規チェックを行い、その土地でどの程度の建物が計画できるのかを検証しています。
境界条件の読み方ひとつで、事業収支や建築計画が大きく変わることもありますので注意が必要です。
